- July 13, 2006
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58. 悪魔のなんか変な汁
えーと、まじめな話です。久々に読書の記録。少し前に読んだものなんですが、これ↓
『悪魔の霊酒』(E.T.A.ホフマン、ちくま文庫)
とりあえず、Wikipediaのホフマンについてのページから、著者の簡単な紹介を引いておきます。
エルンスト・テオドール・アマデウス(E.T.A.)・ホフマン(Ernst Theodor Amadeus Hoffmann, 1776年1月24日 ケーニヒスベルク - 1822年6月25日 ベルリン)はドイツの小説家、詩人、作曲家、音楽評論家、画家にして本職は裁判官であった、マルチ芸術家である。とりわけ19世紀初頭におけるロマン派文学者の代表、幻想文学の奇才として知られる。
訳者は深田甫さん。かつてホフマン全集(創土社)をまとめたこともある方で、この本の中でも相当しつこくマニアックに註や解説をつけてくださっています。
ちなみに、この『悪魔の霊酒』というタイトル、原題は『Die Elixiere des Teufels』で、英語だと『The Devil’s Elixir』ですね(『The Elixir of the Devil』というふうに訳してある場合もあるみたいですが、圧倒的に少ないです)。解説にも色々と書いてあったけど、「Elixiere(elixir)」という言葉の日本語訳は本当に難しいんだなぁ。いわゆるRPGなんかに出てくる「エリクサー」というやつ。
実際、この筑摩書房から出た版(2006年4月出版)以前にも日本語訳がいくつかあったようですが、それらのタイトルや他にこの本へ言及している資料などを調べると、『悪魔の妙薬』『悪魔の美酒』『悪魔の美波』など、いろいろな邦題が存在するみたいです(確証は得ていないので間違った情報かもしれませんが)。同じ深田訳でも、全集版では『悪魔の霊液』だったとのこと。しかし「美波」っていうのもすげーな。
ついでに言うと、これらの「昔出ていた日本語訳たち」は、揃いも揃って絶版状態になっているようですね。今年に入って、それを誰にでも手に取りやすい文庫という形で世に出した筑摩書房はエライ。確かに好き嫌いは激しく出そうだけど、それでもなお、いろんな読者層が得られる本だと思うから。
読み方一つ取っても、かなり多様な方法で味わえるはずです。独特な怪奇幻想趣味にオタク的に深くどっぷりと浸かるのが「正統な」読み方なのかもしれないけれど、さらっとストーリーを追ったって全然つまらなくないし、「よくこんなもんを長々と書けるよな」という感じで冷ややかに分析してみてもいい。あるいは、その時代的な感覚のズレを敢えて考慮しないで(ほとんどギャグだとみなして)げらげら笑いながら読むのもなかなか面白いです。僕も割と「モード」を切り替えながら楽しみました。
うーん、それにしてもアウレーリエはかわいいですね(とか言ってると馬鹿だと思われそうだけど、まあしょうがない)。お暇な方はどうぞ読んでみてください。
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